学校日記

冬休み明け集会

公開日
2015/01/06
更新日
2015/01/06

学校生活

校長先生のお話を真剣に聞いている生徒の横顔を見ていると、私たち教職員にも力が湧いてきます。

【校長先生のお話】
 明けましておめでとうございます。皆さんはどんなお正月を迎えましたか?
 日本では、お正月は家族で静かに過ごすのが一般的ですが、テレビを見ていると、外国ではその国、地域の宗教によって違いはありますが、花火を打ち上げたり、大勢でイベント的に盛り上がったりして新年をお祝いする形が多いようですね。
 日本では新年を迎えるにあたって、昔から伝わるいろいろなしきたりがあります。年神様を迎えるための大掃除、門松や松飾り、行く年の煩悩を取り除く除夜の鐘、お供え餅、おせち料理、お年玉、初詣、七草がゆ、鏡開きなど、言葉というものは、その実体がなくなると失われていくものです。私たちの生活は様変わりしていますが、昔からの暮らしの上に成り立っています。皆さんは、そういう伝統文化を後世に伝えるという役目も担っているのですから、機会ある事に学んでいって欲しいと思います。
 余談ですが、神社に初詣に行った人も多いと思いますが、私も最近知って(なるほど。)と思ったのですが、参拝してお参りする時に、礼拝しながら自分の住所と名前を言って、それから基本的にはお願いではなく、感謝をすることが本来のお参りなのだそうです。言われてみれば神様は一人(一体)で何万、何十万の人の願い事を聞くのですから、住所と名前を告げないと誰なのかわからないわけです。また、たくさんの人からお願い事をされても凄い数になるので、願い事をする場合は一つに絞った方が聞き届きやすいそうです。
言われてみれば、尤もですね。願掛けをしてきた人、ちゃんと住所と名前を告げてきましたか?

 さて、私が今年いただいた年賀状の中に、「去年(こぞ)今年、貫く棒のごときもの」という俳句が書かれたものがありました。私が初めて教壇に立った時にいらした先生からいただいた年賀状でした。「こぞ」とは去年のことです。一月一日のことを思い浮かべてみましょう。一晩眠って朝を迎えただけなのに、もう昨年の12月31日は去年になってしまっている。時間は、月日は確実に流れていきますが、棒のようにまっすぐで年が改まっても変わらないもの、常に自分自身の奥深いところを貫いている信念があるかどうか、私はこの俳句を送ってくださった先生のお顔を思い浮かべながら気持ちを引き締めました。
 この東中で言えば、貫く棒は「自主」の精神であり、「誠実・清純・勤勉」の姿を校訓として、創立以来約70年間時代を超えて貫いてきたものでしょう。
 
 皆さんは今、手に入れようと思えばいろいろな情報を簡単に、そして瞬時に手に入れることが出来ます。それは大変素晴らしいことですが、同時に本物を見抜く眼、本当に大切なもの、価値あるものを見抜く眼を身に付けていなければなりません。「今、何をしなければならないのか、何をしてはいけないのか」考えて行動するだけで良いのです。
 今年はぜひ、お互いに本物志向で毎日を過ごしていきましょう。

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