5月の朝会〜校長先生のお話〜震災とお願い
- 公開日
- 2012/05/07
- 更新日
- 2012/05/07
学校長から
今回、校長先生は2つの大切なお話と新しく赴任された支援員の先生を紹介されました。
一つ目のお話は、4月に出された文部科学大臣からのメッセージを伝えながら、子供たちにかけがえのない命について話されました。
少し長くなりますが、メッセージの全文を掲載します。校長先生は、少しわかりやすく離されました。
みなさん、入学(にゅうがく)、進級(しんきゅう)おめでとうございます。
今年(ことし)もまた、勉強(べんきょう)にスポーツに力(ちから)を発揮(はっき)し、新(あたら)しいお友達(ともだち)をたくさん作(つく)ってください。
日本(にほん)を襲(おそ)った大地震(おおじしん)と津波(つなみ)から、一年(いちねん)がたちました。
被害(ひがい)にあった地域(ちいき)には、まだたくさんの、不自由(ふじゆう)な生活(せいかつ)をしている方(かた)たちがいます。学校(がっこう)が壊(こわ)れ、まだきちんとした教室(きょうしつ)で授業(じゅぎょう)を受(う)けられない子(こ)どもたちもいます。
この一年間(いちねんかん)、全国(ぜんこく)のみなさんは、募金(ぼきん)をしたり、手紙(てがみ)を書(か)いたり、いろいろな形(かたち)で、被害(ひがい)にあわれた方(かた)たちを励(はげ)ましてきました。
なによりも、みなさんの笑顔(えがお)が、私(わたし)たち大人(おとな)に、未来(みらい)への希望(きぼう)を教(おし)えてくれました。
本当(ほんとう)にありがとう。
そして、どうか、そのような、他人(たにん)を思(おも)う気持(きも)ちを忘(わす)れずに、また新(あたら)しい一年(いちねん)を過(す)ごしてください。
日本(にほん)は自然災害(しぜんさいがい)の多(おお)い国(くに)です。
津波(つなみ)、地震(じしん)だけではなく、私(わたし)の生(う)まれた和歌山県(わかやまけん)も、昨年(さくねん)、水害(すいがい)で大(おお)きな被害(ひがい)を受(う)けました。
自然(しぜん)は、人間(にんげん)に厳(きび)しい試練(しれん)を課(か)すときがあります。しかし、私(わたし)たち人間(にんげん)は、自然(しぜん)からの恵(めぐ)みを受(う)けて生(い)きていることも間違(まちが)いありません。
どうか、たくさん勉強(べんきょう)をして、自然(しぜん)と共(とも)に生(い)きる知恵(ちえ)を学(まな)んでください。
今回(こんかい)の震災(しんさい)では、外国(がいこく)からもたくさんの手(て)助(だす)けや励(はげ)ましがありました。
日本(にほん)と日本人(にほんじん)は、ひとりぼっちの存在(そんざい)ではありません。
みなさんは、大人(おとな)になってから、助(たす)けてくれた外国(がいこく)の方(かた)たちに、きちんとお礼(れい)を言(い)える人間(にんげん)になってください。そして困(こま)っている人(ひと)がいたら、生(う)まれた国(くに)や民族(みんぞく)に関係(かんけい)なく、手(て)をさしのべられる人(ひと)になってください。
地震(じしん)や津波(つなみ)、原子力(げんしりょく)発電所(はつでんしょ)の事故(じこ)に命(いのち)がけで立(た)ち向(む)かう、消防士(しょうぼうし)さんや警察官(けいさつかん)、自衛官(じえいかん)の人(ひと)たちの姿(すがた)を、みなさんはテレビを通(とお)してみたと思(おも)います。そして何(なに)より、子(こ)どもたちを命(いのち)がけで守(まも)った、たくさんの先生方(せんせいがた)のことを忘(わす)れないでください。
みなさんも、一生懸命(いっしょうけんめい)勉強(べんきょう)し、スポーツで身体(しんたい)を鍛(きた)え、芸術(げいじゅつ)に触(ふ)れて優(やさ)しい心(こころ)を育(はぐく)み、そして他人(たにん)のために働(はたら)ける人(ひと)になってください。
なんだか、お願(ねが)いばかりになってしまいました。
しかし、これが私(わたし)のいまの気持(きも)ちです。日本(にほん)の未来(みらい)は、みなさんにかかっているのです。
私(わたし)も、全国(ぜんこく)の学校(がっこう)の先生(せんせい)と一緒(いっしょ)に、日本中(にほんじゅう)のすべての子(こ)どもたちが笑顔(えがお)で登校(とうこう)できるように、全力(ぜんりょく)でみなさんを支(ささ)えます。
みなさんの明(あか)るい笑顔(えがお)で、もっともっと日本(にほん)を元気(げんき)にしてください。
文部科学大臣(もんぶかがくだいじん) 平野 博文(ひらの ひろふみ)