訪問日記

訪問研修「森の道標」須山中

公開日
2016/01/28
更新日
2016/01/28

訪問研修「森の道標」

1月19日:訪問研修「森の道標」で、須山中学校へ伺いました。

まだ前日の雪が残る中での須山中学校の訪問。ノーマルタイヤの車でなんとか無事に到着してほっと一息。玄関前にある築山(四季の里)の溶岩を眺め、校庭に転がっている火山岩を2つ3つ拾って理科室に向かいました。目の前には美しく冠雪した大きな富士の山。

今日は、1年生理科「火山の活動〜火山の噴出物」の授業です。
理科室には、電子黒板と火山礫と河原の石(堆積岩)が置かれていました。最初に授業者は生徒たちに知っている火山名を問いかけ、電子黒板で噴火の映像を見せます。「富士山」「愛鷹山」「御嶽山」「桜島」...話題性があるだけに生徒からは次々と出てきます。

映像を見ながら噴火の仕組みや火山噴出物を確認した後、授業者は生徒に「噴火した時に出てくる石(火山噴出物)と河原にある石(堆積岩)のつくりは同じかな、違うかな。」と問いかけました。

授業者は、生徒が「同じ」と答えることを予想し、石の観察を通して穴の有無などの違いに気づかせようと構想していました。しかし、生徒は当初から「違う」と答え、それを確認する形になりました。授業者は、「子供たちの日常の生活体験や、小学校での既習学習の押さえが大切ですね。」と授業後に振り返りました。

その後、火山噴出物にある穴のでき方について話し合いました。発表では、水蒸気や二酸化炭素などが急激に冷やされて放出されたあとが穴となって残ったことを、ホットケーキやハンバーグなど身近なものを例に出しながら、聞き手にわかりやすく伝えようとする生徒の姿に、日常の指導の成果がかいま見えました。

富士山と共に生活する生徒たちにとって火山学習は生きる力そのものと言えます。身近にある環境を良き教材として活用していくことで、自然災害に対しても科学的な正しい知識を持って対応していく力が育っていくのではないかと思いました。

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