須山小・中学校授業研修会
- 公開日
- 2016/11/01
- 更新日
- 2016/11/01
研修会等報告
10月25日(火)第3回須山小・中学校授業研修会が、横浜国立大学名誉教授 高木展郎先生を講師にお迎えして、須山中学校を会場にして開催されました。
今年度から高木先生が須山小・中両校の講師となり、ここに須山幼稚園の先生方も参加されています。高木先生からは、「幼・小・中三校のグランドデザインを横に並べると、須山の子の12年間学びのデザインになると素晴らしいですね。」との助言をいただきました。
午前中は中学校の先生方の授業(一般)公開でした。参観された高木先生からは、子どもたちの聴く姿勢のよさや反応のよさ、教師の授業の見通しの提示方法や、(教師の)「待つ」という姿勢が見える授業があるなどの評価と、教師の出をより減らし、生徒同士がさらに発言をつなげ、深めていく授業づくりへの期待と方略を具体的に話されました。
午後は、英語科の井上基貴先生の授業(3年生「Sunshine English Course3 Program7 “The most important things”」)を参加者全員で参観し、研修させていただきました。
本題材は、NPO法人「宇宙船地球号」の発足者である山本敏晴氏の活動を紹介し、そのうち、特に山本さんが取り組んでいる「お絵かきペイント」を通して、子どもたちに、世界の現実や、本当の国際協力とは何か、自分に何ができるかを考えさせる内容です。
授業者は、以下のことを押さえて本単元および本授業を構想しました。
1 元のゴール・タスクとして、自分の大切なもの(The most 〜ではなく、An important thing)についてスピーチする(学習指導要領イ話すこと(オ))と設定し、単元構想をする。
2 自校研修テーマに迫る手立てとして、「教科書の内容や自分の考えについて、英文で伝えること」を柱として、生徒にまとまった英語を話す機会を設定する。
また、教科書の読解については、「Input→Intake→Output」のプロセスを意識して、その内容について自分の言葉で言い換える(Retell)活動を入れることで、既習事項を用いて、自分の言葉で伝えようとする。
10/25須山中(英語)研究授業指導案
(↑ここから指導案を閲覧できます)
授業では、Warm up としてのCard Talkingや、教科書の本文をRetellするペア活動の場面で、生徒全員が5〜6文以上のスピーチができている姿に確かな学力の定着と着実な指導の積み重ねを感じました。
以下、気づいた点を箇条書きで記してみます。
・本時1時間の活動を、授業の最初に電子黒板で英語で提示。生徒は見通しを持って活動することができていました。
・生徒がスピーチをしているときに、他の生徒は発表者の方を向き、しっかりと「聴く」ことができています。小学校からの指導が中学校でも生かされていることを感じました。
・本時のメインな活動である「私の大切なものを伝えよう」は、前時のマッピングや、スピーチの作り方(板書)の手だてが効果的に活用され、また、実際にその大切な物を教室に持ち込むことで、「それを友達に伝えたい」という生徒の思い・意欲を高めることに繋がっていました。どの生徒も意欲的に、スピーチ文の作成に工夫を凝らしていました。
・4人組では「他者評価」を取り入れていました。個で考え、ペアで修正し合っているので、どの生徒も自信をもって、自分の大切な物とその理由を聴く仲間に伝えたいという強い意欲と聴くことの楽しさを生徒自身が実感している魅力的な授業でした。
授業後は、講師の高木先生より「次期学習指導要領改訂と授業づくり」のテーマでご講演をいただきました。資質・能力の内容や学習評価の観点、単元を中心にした学習指導案の例など、具体的でわかりやすいお話に多くのご教示をいただきました。
最後になりましたが、市二年目教員研修として市内から4名の先生方も参加し、終日貴重な研修の場を提供していただきました。須山中学校職員の皆様には厚く感謝を申し上げます。
10/25須山中英語生徒プリント1
10/25須山中英語生徒プリント2
10/25須山中英語生徒プリント3