訪問日記

訪問研修「森の道標」 富岡中(数学)

公開日
2017/01/23
更新日
2017/01/23

訪問研修「森の道標」

 2017年が始まり早々に、富岡中学校 2年の数学の授業を参観させていただきました。学級全体の雰囲気から感じたことは、四月からしっかりと学級経営をなされていると感じました。教室環境の整備を始め、個々の生徒に指導の手が行き届いていると感じました。

 授業の内容は「三角形・四角形」で“二つの角が等しい三角形ならば二等辺三角形である”ことの証明です。生徒にとって“図形の性質”を説明の根拠とする証明は難しいと感じる学習です。またこの命題を証明するには実に様々な配慮事項が含まれています。授業者は前時まで学習した「図形の性質となる基本的事項」を短冊にして生徒の反応に併せて次々と掲示していきました。そして授業進行に応じて短冊が活用されていきます。

 二等辺三角形の定義の逆の文章は数学的には意味が通らないこと。二つの角が等しい三角形をクラス全員が書けたとしても証明されたことにはならないこと。補助線を一本引くことの指示の下、その引き方を生徒に考えさせ、検討させたこと。等しい二角に挟まれた線分の垂直二等分線が必ずしも残りの頂角を通らないことが生徒の考えとして発表されました、これは皆も納得の様子、結局残りの頂角の二等分線の必要性を感じ取っていました。

 ここから証明に入ります。指導者は学びの共同体(グループ)で「書けなくてもいいよ、言葉で正しいことを証明して」と投げかけました。生徒にとっては既習事項を活用した根拠のある説明に没頭しています。全ての生徒が考え合って様々な意見が飛び交っていました。あれこれ考えを述べ合っている中で「2角の和が90°」を導いたものの、この先の考えで止まってしまったグループ、2角の和は残りの角の外角になり二つあるから一つは90°となるじゃない? と導いたものの自信がなさそうでした。こうして多くのグループで外角が使われている所に気づいた段階で瞬く間に50分が過ぎてしまいました。

 本時のように、根拠を元に生徒が互いに考えを述べあい、深く確実に考えを進めていきたいものです。(時間がかかるでしょうが・・)次の授業では生徒の“分かった、できた喜び”が見てとれるようです。

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