明日から夏休み
- 公開日
- 2022/07/22
- 更新日
- 2022/07/22
校長室から
<終業式での話>
4月7日の入学式・始業式でスタートした2022年度も、約4ヶ月が経過して一学期が終わろうとしています。皆さんにとってこの4ヶ月はどのような4ヶ月だったでしょうか。入学式や始業式で私から皆さんに2つのお願いをしました。その1つに、「何事にも積極的に挑戦できる人になってほしい」という話がありました。全力で何かにチャレンジできた人は、きっとこの4ヶ月間で何かを学び、成長できたと思います。
さて、明日から32日間の夏休みです。皆さんは今年の夏休みはどのような計画を立てましたか? 32日間と聞くと、結構あるように思いますが、ぼーっとしていると、あっという間に夏休みは終わってしまいます。休みの日にだらだらとしていて、何もしないで一日が終わってしまったという経験は誰にでもあると思います。この夏休みがそうならないように、そして、充実した夏休みになるようにしてください。
そこで、夏休みを迎えるにあたって、皆さんにお願いが3つあります。
まず1つめは、命を大切にしてください。
毎年、夏休み中の水の事故等で児童生徒が命を落とすといった悲しい報道があります。夏休みが明ける8月24日に元気な皆さんに会うことを楽しみにしています。
次に2つめですが、夏休みがここまでの一学期間と大きく異なる点としては、自由度が高まるということです。今までは、朝何時までに登校して、1時間目は何時から何時まで、といったように、決められたスケジュールで動いてきました。それが、夏休みは何時に起きてもいいし、何時からどれだけ勉強してもいいし、ひょっとしたら勉強をしなくても・・・という日が多くなります。つまり、夏休みは、あなた自身の判断(選択)に任される度合いが高まるということです。
人間は日々、様々な場面で判断(選択)をしています。その積み重ねで今の自分があるわけですが、判断(選択)の度合いが高まる夏休みに意識してほしいこと、それは、「将来の自分を思い描く」ことです。「自分はこんな人生を送りたい。だから、この夏休みにこれを頑張りたい。」というように考えてみてください。なかなか将来の自分を思い描くことが難しい人は、一学期の振り返りを踏まえて、二学期はどのような自分でいたいのか、成長した自分をイメージしてみてください。そして、そのような自分になるために、夏休みに何をしたらよいかを考えてみてください。
このような逆算的な考えは、現在、MLBで活躍している、大谷翔平選手が活用していたことでも知られています。大谷選手が高校1年生の時に書いた目標達成シート(マンダラチャート)では、中央に高校卒業時に叶えたい夢として、「8球団にドラフト1位で指名される」と書かれていました。そして、そのために必要な要素を8つ書き出し、その8つを達成するためにやるべきことを、1つの要素に対して8つ(つまりは全部で64個)を書き出し、努力したということです。いきなり大谷翔平選手のようにやることは難しいと思いますので、まずは自分の将来(身近な将来でも構いません)を思い描き、そこに近づくための努力をしてみてください。これが2つめになります。
3つめは、やはり「挑戦」です。夏休みは自由な時間がたくさんあります。新しいことに挑戦したり、今まで取り組んできたことにより深く挑戦するチャンスです。
私は子どもの頃、鉄道に興味があり、小学生のときの夏休みに一日乗車券を使って、2歳年上の姉と一緒に鉄道でどこまで行けるかやってみようということで計画を立てて実行したことを覚えています。
裾野駅の始発に乗り、御殿場線で沼津まで行き、東海道本線に乗り換えて富士駅、そして身延線に乗り換えて甲府駅まで行き、中央線に乗り換えて小淵沢駅まで、そして小海線に乗り換えました。鉄道に詳しい人は知っているかもしれませんが、小海線の途中には、日本一標高の高い場所にある駅「野辺山駅」があります。その野辺山駅を通り過ぎて、小海線の途中の駅で折り返して帰ってきました。小学生だった私にとっては、大冒険だった気がします。でもやり終えたときには達成感に満ち、何だか少し成長できた気がしました。
今は安全面のことや新型コロナのことで、子どもだけでこのようなことはできないかもしれませんが、できる範囲で何かに挑戦して、新たな自分を発見したり、より自分を成長させてほしいと思います。
「命を大切に」
「将来の自分を思い描く」
「挑戦」
この3つを意識して、充実した夏休みにしてください。
校長より