学校日記

11月の全校集会

公開日
2010/11/08
更新日
2010/11/08

校長室から

11月になりました。今日は久しぶりの秋晴れです。秋もすっかり深まってきたように感じます。みんなは○○の秋というと、何を考えますか?読書の秋、食欲の秋、勉強の秋等いろいろありますが、西中では結婚の秋ということもいえそうです。先日は事務の池谷さん、一昨日は中川先生、これから喬史先生、古庄先生と続き、4組が式を挙げます。おめでたいですね。
 私は今日は読書の秋ということで話をしたいと思います。今、秋の読書週間ですが本を読んでいますか?秋の夜長のこの時期にぜひ読んでみてください。
 名作を読むと何が良いのかというと、うれしくなったり、悲しくて涙が出たりと感動することが多いことです。そして人の心がわかるようになると言うことです。みなさんは夏目漱石を知っていますね。特に夏目漱石の本は、「こういうときにこういう気持ちになるんだ」と教えられることが度々ありました。 今日はその夏目漱石の話をしたいと思います。実は夏目漱石は恐妻家でした。恐妻家とは奥さんが恐ろしいという字を書きます。また悪妻とも言われています。奥さんとの関係がいろいろあったようです。だから「どうしたら奥さんと仲良くやれるか」という気持ちが強かったと思います。それは他の人と自分との人間関係の在り方ともつながっています。他の人と自分が仲良くするにはどうすればよいのでしょうか?
 まず、試みたのは自分を高い位置に置くこと。自分が相手より高い立場になれば相手が何を言っても動じないだろうということで『行人』を描きました。大学教授を主人公に描きました。奥さんが信じられず弟に妻を試させます。でもだめでした。
 次に自分を下に置くこと。自分を徹底的に低くして、だめな部分を認識すれば相手にゆとりができ、うまくやっていけるんではないかということで『こころ』を書きました。主人公は友人Kを裏切りって恋人を手に入れます。そして友人の自殺。友人の遺書をあわてて読む場面で、人間の心の中にある負の部分を見つめました。でもうまくいきません。
 最後に到達したのは「則天去私」という境地です。『明暗』という最後の小説にその境地が書かれているといいます。私を去り天のとおりにする。つまり「自分が!」とあまり主張しないで「相手も正しい」と全てを受け容れることが大切です。
 やはり謙虚な姿勢は人間関係をうまくするためには必要です。そんな気持ちをずっと持っていたいですね。最近、他の人を傷つける行動や言葉を言った人がいたり、サイトへの心ない書き込みなどがあったと聞いています。心当たりありますか?そんな時思い出してください。自分が上だの下だの考えずにみんなと同じ立場で考えたいですね。そういう人こそ、優れた人です。みんなが明るく楽しく生活できる西中にしたいですね。

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