学校日記

11月 全校集会

公開日
2011/11/02
更新日
2011/11/02

校長室から

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少しずつ肌寒くなり、秋の深まりを感じますね。紅葉がみられたり、銀杏の木の葉が黄色に色ずいたり、抜けるような青空の日も多くなります。さて、秋は勉強の秋とともに読書の秋でもあります。11月3日の文化の日の前後一週間ずつは読書週間です。まさに、今そうですね。最近本を読む人が少なくなってきているといいますが、皆さんはどうですか。ところで池上彰という人知っていますか。最近テレビによく出ている人でいろいろな解説をする有名な人です。その人が「明日死ぬとわかったら何をしますか」と聞かれて「万巻の書を読みたい」と言っていました。「映像や図でなく、活字を読むことで頭の中に豊かなイメージを想像する。そういう作業が人を精神的に成長させる」といいます。本屋さんがたくさんあり、読書をいっぱいする国民がいる国は発展するとも言っています。かつて日本を訪れた欧米人は電車の中でも熱心に本を読む人に驚き「日本が発展した理由がわかった」といっていたそうです。今は携帯メールやゲームに熱中している人が多くなってきているのが残念です。
 最近、ちょっと気になることを感じました。私は音楽が好きで、あるCDを買おうと思ったら裾野市では買うことができないということがわかりました。「健康文化都市」の裾野で文化の最先端である音楽のCDが買えないことに寂しさを感じました。この近隣で買うことができるのは沼津か三島のヨーカ堂です。みんなは感じないかもしれませんが驚きました。今はパソコンや携帯から自分の好きな曲だけダウンロードするようですね。大きな時代の変化です。
 それと同じことが本についても起こりそうです。今、本屋さんはつぶれている店が多くなりました。裾野市でも少なくなってしまいましたね。だからなにか買いたいときはアマゾンで頼んだ方がずっと早いです。しかし、本は手にとって、厚さ、字の大きさ、難しさを吟味してから買うべきで、アマゾンではそれができません。手元にきたとき、思っていたのと違うということが時々あります。
 また本の形態も今までとは違ってくるようです。私は使ったことがないのですがアイパッドやキンドルという電子書籍が登場し、これからますます普及していきそうです。グーテンベルクが印刷機を発明し、本が出現して以来の大きな変革だそうで、これからは本から電子媒体になるようです。韓国やシンガポールではあと2,3年で教科書がこれに変わるようです。きっと近い将来日本でも教科書がアイパッドのようなものに変わると思います。みんなは毎日教科書をたくさん持って登校していますよね。それがたった一つの端末ですむようになります。そうすると例えば理科の授業で、火山の噴火の様子がリアルにわかったり、社会科では外国の景色がそこにいるように見ることができます。数学では練習問題で間違えると機械が「がんばれ!」など励ましたりするようになるようです。どうですか?すごいですね。
 すごく便利な点がある反面、不便なこともあります。私は本に線を引いたり、付箋を貼りながら読みます。アイパッドではそれはできにくいですね。また、アイパッドだと後何ページで終わりということがわからないですね。だから私は使いにくい気がしています。
 やはり目でしっかり字を追い、自分の頭で想像力を働かせ、それを自分なりの言葉で表現していくことが人間にとってもっとも大切なものではないでしょうか。そうした中から他者の気持ちが理解することができ、優しい気持ちも出てくるものと思います。そして温かなかかわりも自然に出てくると感じています。
 秋の夜長、メールやゲームを時々我慢し、本を読みながらゆったりとした時間を過ごしてみてください。